1900ウィーン、出会いと「夢」の物語
ウィーン、わが夢の街 フロイトと熊楠
平山令二著/『夢判断』が出版された1900年のウィーン、文化と思想が沸とうするこの都を南方熊楠が訪れ、フロイトらと「夢」の対話を繰り広げる。
 
四六判上製カバー装・528頁/定価(本体2,600円+税)
ISBN978‒4‒903251‒21‒9
 


 
語り手の「私」は元外務省高官。1945年、東京大空襲の日、屋敷にひとり残っている「私」は空襲の轟音のなかで、懐かしいメロディを聞いたような幻聴を覚える。それは「ウィーン、わが夢の街」というウィーンの昔の流行歌だった。その歌を聞きながら、「私」は1900年のウィーンで過ごした短いが濃密な日々のことを思い出すのだった。

(目 次)
第一章 ホイリゲ/ 第二章 レオポルト街/
第三章 カフェ・ツェントラール/ 第四章 ウィーン大学/
第五章 フロイトの診療室/ 第六章 シェーンブルン宮殿/
第七章 カール・マルクス街/ 参考文献
 
著者略歴
平山 令二 (ひらやま れいじ)
1951年生まれ。ドイツ語・ドイツ文学研究者。著書に『ドイツ 時の河辺に』(三修社、1986年)、『伝 安藤昌益『西洋真営道』』(鷗出版、2012年)、『ユダヤ人を救ったドイツ人 「静かな英雄たち」』(鷗出版、2021年)などがある。