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『椋鳥通信』は鴎外文学の解明にとって、なくてはならない鴎外の「作品」である。

森鴎外の西洋百科事典 『椋鳥通信』研究

 
金子幸代 著/森鴎外は雑誌「スバル」で1909年(明治42)から1913年(大正2)にかけて『椋鳥通信』を計55回連載し、その内容は多様で幅広い欧米各地の情報を伝えている。情報源となったドイツの新聞「ベルリナー・ターゲブラット」の記事を、梗概・翻訳の名人である鴎外が自分の見解をうまく盛り込み読者に欧米の最新情報を提供した。本書はその『椋鳥通信』に関連する論文5篇と、巻末に「ベルリナー・ターゲブラット」に関する資料を付す。
A5判上製カバー装・244頁/定価(本体4,500円+税)
ISBN978‒4‒903251‒15‒8

  目  次
◇はじめに
◇『椋鳥通信』における鴎外の引用戦略―「市民的公共圏」を求めて
はじめに/一 鴎外の引用戦略/二 「市民的公共圏」/三 『椋鳥通信』における政治問題/四 原文引用の戦略
◇森鴎外の『椋鳥通信』―『さへづり』・『沈黙の塔』へ
一 文芸誌「スバル」への連載/二 「無名氏」とは誰か/三 女性投稿雑誌「女子文壇」への転載/四 『さへづり』と『椋鳥通信』/五 革命と大逆事件・『沈黙の塔』
◇二十年後の海外通信員―『舞姫』と『椋鳥通信』
一 紀行文/二 留学の目的/三 「民間学」と海外通信員/四 『椋鳥通信』が伝えようとしたもの/五 エリスと海外通信
◇森鴎外とミュンヘン画壇―『独逸日記』から『椋鳥通信』まで
一 ミュンヘンでの出会い/二 「美術都市」ミュンヘンの栄光と没落/三 帰国後の原田直次郎と鴎外/四 『椋鳥通信』の美術記事と青春の残照
◇森鴎外のドイツ観劇体験―日本近代劇の紀元
はじめに/一 ライプツィヒ時代/二 ドレスデン時代/三 ミュンヘン時代/四 ベルリン時代と帰国後の演劇への関心
◇あとがき
◇初出一覧
◇資料 『椋鳥通信』の原典「ベルリナー・ターゲブラット」(1911年10月〜1912年12月)